アセトンに浸したアオヤンマ。昨年がんばって展翅したアオヤンマは「クロヤンマ」になってしまいました。今年はアセトンを用意して万全を期します。
★2012年5月27日(日)10:00~15:00すぎ 明石市立文化博物館
出席者:井上・坂本・菅澤・高尾・高橋・長谷川・矢部(以上7名)・安達・前田慧・前田慈・森野(テネラル)・一井(明石文博)・八木(ひとはく)・福島秀毅(西日本ハチ研究会)
2012年度、第2回です。快晴の一日でした。気温は高かったですが、空気は乾いてて、さわやかな初夏という感じ。
黒色アゲハ類の春型がたくさんいましたが、だいたい、傷んだ個体でした。モンシロチョウは夏型が出ていました。
アオヤンマは、たくさん飛んでいました。アオヤンマの飛ぶ池(池というより湿地ですが)は、ますます生態遷移が進んで、乾燥化しています。
6年前:水面が広がる池でした。アオヤンマはいなくて、クロスジギンヤンマがたくさんいました。
昨年、今年:クロスジギンヤンマはいなくて、アオヤンマがたくさん。
数年後:アオヤンマはいなくなって、サラサヤンマがぽつぽつ。
さらに数年後:湿地じゃなくなって、トンボはいなくなる。
ちなみに、植物が繁る→葉っぱからの蒸散で水が減る+植物遺体が堆積して土が増える→湿地が乾いて草地になり木が生えてくる、ということで、自然にまかせてると、こうなります。
この場所が「池」として管理されているなら、公園管理事務所さんが、数年を待たずに浚渫(しゅんせつ:掘り下げること)するかもしれませんね。そうなると、アオヤンマはいなくなり、クロスジギンヤンマの時代に戻ります。
どちらの場合も、この場所からアオヤンマは消滅します。虫というものは、採れる時に採っておいた方がいいですよ。環境は刻々と変わりますからね。
珍しく、虫屋さんがいました。ハナムグリ狙いのオジさん系3名、アオヤンマ狙いのオネエさん系1名がいらっしゃったようです。
◆採集種◆
アオヤンマ1 ホオジロゾウムシ 1 キョウトアオハナムグリ1 チビクワガタ1 オオスズメバチ2 コガタスズメバチ1
(矢部)
◆感想◆
去年取れなかったアオヤンマが取れてうれしかった。
意外にたくさん飛んでいた。
ヒサカキの花が終わっていたのが残念だった。花は終わっていたがハナムグリ類(特にキョウトアオ)をたくさん見かけた。ハナムグリの密度が高いと感じた。去年の5月25日はゴマダラチョウがたくさん飛んでいたが、今回はあまりいなかった。この冬、神戸市兵庫区に幼虫を取りに行った時も数が少なかった。
(矢部)
(八木 剛 記)
2001年からスタートした「ユース昆虫研究室」は、 兵庫県立人と自然の博物館が主催するセミナーの一つで、昆虫が好きな中学生だけを対象としています。2012年度も、明石市立文化博物館と共催で開講し、1年間の調査結果は、明石市立文化博物館で展示発表する予定です。